十割蕎麦

昼食の時間になった。
JR駅前の蕎麦屋に入った。
入り口のすぐ近くに置いてある券売機でチケットを買った。
俺はいつも天ぷらそばを食べる。
この日も天ぷらそばを食べることにした。

券売機は2台並んで置いてあった。
俺が買った隣の券売機では70歳くらいの小柄な男性がチケットを買っていた。
男性は自分が欲しかったそばのチケットが買えなかった。
俺に向かて「この機械、壊れている」と言った。

蕎麦屋の店構えは、間口は狭く、奥に長い。
店内の一番奥に厨房とカウンターがある。

カウンターの中には、痩せた小柄な中年女が立っていた。
俺は自分のチケットをその女に渡した。

俺は自分の席に戻って、蕎麦ができあがるのを待った。
しばらくすると、カウンターの中年女が、てんぷらそばああ ひゃくにじゅいちばあん、と妙なイントネーションで叫んだ。

俺は手元のチケットの半券を見ると、そこには121と印字してあった。

俺はカウンターに行って蕎麦を取って、自分の席に戻り、蕎麦を食べ始めた。

目の前の壁に貼ってある広告に、当店の蕎麦は十割蕎麦です、と書いてあった。

俺は初めて十割蕎麦を食べた。

食感はねちょねちょしていた。