S・Yは今朝も朝食前に小説を読んだ。朝早く起きて、朝食前の家族が寝静まっている時間、小説を読むのが、ここ数年S・Yの習慣になっている。
いまでこそ毎日小説を楽しんでいるS・Yだが、学生のときも若いときも、小説にはまったく馴染んでいなかった。
世の中には「小説(文学)を読んで何の役にたつのか」と言う人がいる。
S・Yはこの気持ちがよくわかる。
法律とか物理とか、そういう勉強は役に立つのが分かる。でも、小説(文学)はどうなのか。
これに対する答を、S・Yはここ数年小説(文学)を読んできて手に入れていた。
「旅行」と比べることだった。
旅行が嫌いな人はまずいるまい。
では、そういう人に「旅行が何の役に立つのか」と問えば、各人それぞれの答が返ってくるだろう。
小説(文学)もそういうことなのだ。