平日の昼下がり、中学校の同級生を訪ねた。
彼は身体障害者が入る施設にいた。
俺はそこに行くのは初めてだった。
関東平野を東西に貫く国道を、東にクルマを走らせた。
道路の左右には、倉庫と資材置き場が点々と並んでいる。
建物の間には畑が広がっていた。
人家はない。
クルマを走らせていると、無機質な建物たちが後ろに消え去った。
1時間ほどクルマを走らせて、国道から細い脇道に入った。
細い道を歩いていてた地元の男が、俺をじっと見ていた。
国道を走っていたとき、人家は見えなかった。
脇道に入ったら、古い家がたくさん建つ場所にんった。
長年の汚れで黒ずんだブロック塀から、昭和の匂いが漂ってきた。
友達が住んでいる施設が突然、視界に現れた。
建物は二階建てで、大きめのアパートのような感じだ。
エントランスで太った女の職員に声を掛けた。
女は床にスリッパを置いた。
俺は靴を脱いで、スリッパに履き替えた。
廊下は広く、天井の照明は点いていない。
友人の部屋は103だ。
部屋の前に着いた。
部屋のドアは開いていた。
友人はトイレから出るところだった。
5年ぶりに友人に会った。
思ったより元気そうに見えた。