点滴を打ちますか

母親はソファで横になっていた。
俺は「体の調子はどう?」と尋ねた。
母は「調子が悪い」と答えた。

母は食欲がなかった。
めまいがした。
やる気が起きなかった。
鬱の状態だった。

俺は、甘くて、冷たくて、のど越しがいいものは食べられると思った。
俺は、焼きプリンと水羊羹を半分づつ出した。
母はそれらを食べることができた。

俺は母をクルマに乗せ、クリニックに連れて行った。
クリニックは、自宅から車で3分ほどだ。

クリニックに着いた。
クリニックの受付の女の子が母に「きょうは点滴を打ちますか?」と尋ねた。
母は迷った。
俺は女の子に「ドクターに決めてもらいます」と言った。
女の子は不満そうだった。

俺と母は待合室のソファに座った。
受付の女の子が俺たちのそばに来て、「点滴は打ちますか」とまた聞いた。

俺はこの女もこのクリニックもバカだと思った。
「それは患者が決めるんですか?」と女に質問した。
女は「そうです」と答えた。
俺は信じられなかった。
俺は苛立って来た。
「その点滴は何の薬なんですか?」と女に尋ねた。
女は答えられなかった。
俺たちから離れて、ドクターのいる診察室へ行った。

女はまた俺たちのところに戻ってきて「ここで待っていてください」と言った。
俺はあきれて無言だった。
これ以上、馬鹿女と話さなくて済むので、気持ちが落ち着いた。