地名の由来は興味が尽きない。
住んでいる近くに「北方」という地名がある。
「ボッケ」と読む。
中央競馬会の中山競馬場のあたりを指す地名だ。
競馬場入口のすぐそばにある交差点は「北方十字路」(ぼっけじゅうじろ)という。
しかし数年前、行政が北方を「キタカタ」と呼ぶことに変えてしまった。
いまは「きたかたじゅうじろ」と呼んでいる。
読み方を変えたのは、知らない人は「ボッケ」と読めないからという理由に違いない。
あるいは「ボッケ」という発音が聞き苦しい、という理由もあったような気がする。
長い間伝わってきた歴史ある言い方を、そのような理由で簡単に変えてしまうのは宜しくない。
わたしは長い間、なぜ「ボッケ」なのか、疑問であった。
先日、地元の年配の人に質問した。その答が意外すぎた。
その方はこう言った。
「アイヌ語の崖という意味です」
アイヌ語??
崖??
あまりの思いもよらない答に、しばし絶句であった。
その方は、どうしてアイヌの言葉がここの地名となったか、詳しい由来は分からないようであった。
昔から、地元ではそのように伝わっているのである。
家からほど近いとこに、「赤北方」という地名もある。
こちらは「アカボッケ」と読む。
その方が言うには、赤土の崖があったから、そのような地名が付いたのだ。
それにしても、なぜアイヌの言葉なのか? 疑問はまったく解明されていない。
このあたりは昭和のある時期、北海道の炭鉱が閉鎖になり、そこで働いてた人たちが多く移住してきたという歴史がる。
その人たちがアイヌ語を持ち込んだのだろうか?
そうかもしれないが、わたしにはひとつの仮説がある。
中山競馬場の近くに(北方十字路の近くに)法華経寺という寺がある。
日蓮ゆかりの寺で、境内の建物の4つが重要文化財指定である。
俺が思うに、「ボッケ」という言い方は、法華経寺の「法華=ホッケ」が由来ではないか。
俺が住んでいる「法典=ホウデン」、本来は「法伝=ホウデン」という地名も、「法を伝える」との意味ではなかったか。
「ホッケ」「ボッケ」「ホウデン」
つながりがあるように思うのだが如何だろう
