鬼怒川温泉に来ている。
ホテルの部屋は6階である。窓から下を見ると鬼怒川渓谷だ。深緑の水がじっと動かずにある。そばには白色の大きな岩がいくつも不規則にどっしりと置かれている。
目を上げれば渓谷から山が垂直に盛り上がる。山にある木々はまだ緑色だ。今年は夏が暑く、紅葉の時期が遅い。ちらほらと色ずいている葉がある。あと1週間もすれば紅葉が満開となるだろう。
ホテルの玄関を出たところに、鬼怒川渓谷に掛けられた長いつり橋があった。どれくらいの長さかうまく見当がつかないので、スマホで調べたら140メートルだ。
渓谷の向こう側に吊り橋を渡り行ってみた。向こうに着くと、橋のたもとに石造りの神様が祀ってあった。神様かと思ったら楯鬼という鬼であった。楯となって鬼怒川を守る鬼だという。
ホテルの部屋に戻り、スマホで鬼怒川渓谷のことを調べた。ここは鬼怒川の名称「楯岩」ということを知った。
まさしく、巨大な岩が縦に聳えている。
渓谷を見やると、観光客を乗せた船が渓流を下って行った。
船頭の
櫓の音響く
渓流を
人満載の
船下り行く
龍王峡
渓谷流れる
水の音
谷底におり
肌に染み入る
